小笠原家ゆかりの地

ブログでも何度もご紹介しております小笠原氏発祥の地、南アルプス市において、小笠原長清公顕彰会礼法講座の一環としての食事作法講座を先週木曜日に行いました。

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全てのテーブルから「お箸を取った後、お箸袋はどうしたらよいのか」、「和食の作法では、食事中にお箸を持っていない側の手はどうすることが好ましいのか」など、様々な質問をいただきました。
平成最後の講座ということもあり、顕彰会会長やお世話になっている方へ花束の贈呈をし、参加くださった方々と集合写真撮影。
名残惜しかったのですが、電車の時間に合わせて会場をあとにいたしました。

0401昨日は、明石市での講演の機会を頂戴いたしました。
小笠原惣領家20代目の忠真が明石城の築城や町割りなどにあたっており、ゆかりの地でありながらも、このたび初めて訪れました。
明石城が築城400年という節目の年に講演が出来ることも光栄でしたが、何よりも貴重な日曜日の午後のお時間に会場へ足を運んでくださった方々のお気持ちが嬉しく存じます。

0402参加された方々は、小さなお子様からお年を重ねた方まで、幅広い年齢層。
そのこともあり、小笠原流礼法は、下から上に対する礼だけでなく、上から下に対する礼があってこそ成り立つということもお伝えいたしました。
多くの方が笑顔で聞いてくださったので90分が短く思えるほどで、また明石にて礼法をお伝えすることができましたら幸甚に存じます。

IMG_5130ところで、新神戸から西明石への移動のため、新幹線のホームに立っていたところ、ピンク色の新幹線が到着。

なんと1日上下線1本ずつのみのハローキティ車両でした。
特にハローキティのファンでなくても、可愛らしい車両を拝見できてこころ弾みました。

小笠原家ゆかりの地を訪れることは、私にとって素敵な時間です。
これからもまだ訪れていないゆかりの場所へ、積極的に足を運びたいと思います。

腕の動きに見えるこころ

3月は道路工事が多いですが、そのため道路が片側一車線になったり、歩道が使用できないこともあります。
そのようなとき、交通誘導警備の方によって自動車や歩行者の誘導が行われます。

20190328交通誘導警備は、赤色や白色などの手旗や誘導棒が用いられますが、そのさいに手先のみを動かして誘導する方が多いように思います。
特に寒い日や雨の日、ずっと立ったままで交通誘導を行うことはかなりの労力を要するのではないかと拝察いたしますが、昨日、車の中から拝見した警備の方は全く違いました。

まず車に向かって丁寧に一礼。
その後、手先ではなく腕全体で手旗を振って誘導、さらに再び一礼してくださったのです。
そのお姿、大変素敵でした。

交通誘導にかぎらず、相手にものを渡すさいにも、手先ではなく腕全体を動かすことによって、印象は大きく異なります。
丁寧な所作の大切さを教えてくださった警備の方に深く感謝いたします。

蓋に霧

日本料理をいただくさい、お椀の蓋に霧が吹きかけられていることがあります。
なぜ、このひと手間が加えられているのでしょうか。

IMG_5069水滴は清涼感を表す。
水滴があることでお椀の中は汁と具が入り、椀物が仕上がっていることを示す。
それによって食べる人の前に運ばれるまで誰かが手をつけたり、運ぶ人が確認のために蓋を開けることがないので繊細な香りが飛ばないで済む。
どちらがお椀の正面かを示す。
水滴が残るくらい出来立てのお料理なので、水滴が乾かないうちにお召し上がりください、という意味があるともいわれます。

霧は茶筅で水滴を散らす場合と、霧吹きを用いる場合があります。

IMG_5070過日、あるお店でお食事をいただいたときも蓋には水滴がついていました。
中は熱々の新玉ねぎのお椀。
精細なお出汁と玉ねぎの甘みで優しいお味でした。

水滴に込められた意味がわかると、より一層美味しくいただけるのではないでしょうか。

アンドレア・デル・ヴェロッキオ

イタリアルネサンスの画家アンドレア・デル・ヴェロッキオ(1435~1488)の絵画と彫刻を見る機会に恵まれました。

IMG_4789ヴェロッキオの工房にレオナルド・ダ・ヴィンチは14歳で入門し、それにより才能が見出されるきっかけになったといわれています。
ボッティチェルリもこの工房に出入りしていたそうです。

ヴェロッキオが活躍した頃、日本では雪舟、土佐派、狩野派らを中心として水墨画が生じ、1400年代後半には東山文化が起こりました。
祖先小笠原清宗は戦国時代の1459年、長野県松本に林城を築城していますが、他方フィレンツェでは同時期にルネサンスが花開き、こうした素敵な芸術品は今も私たちを魅了しています。

IMG_4966これらの作品をいつの日かまた鑑賞することができればと存じます。

さて、本日は彼岸入りの日。
今週は先祖供養はもちろんのこと、己の存在を感謝し、自分自身を見つめ直す大切な期間として過ごしたいものです。

典座教訓

久しぶりに典座教訓(てんぞきょうくん)」に目を通しました。
典座教訓とは、道元禅師による「永平清規(えいへいしんぎ)」のなかの一遍で、食事の調え方や食事の作法などを説いたものです。
特に次の教えがこころに残りました。

「供養の物色(もっしき)を調弁するの術は 物の細を論ぜず 物の麁(そ)を論ぜず 深く真実の心 敬重(きょうじゅう)の心を生すを詮要(せんよう)と為す」。

衆僧に供養する材料を調理し、支度するこころがまえは、材料が上等か否かを問題にせず、深い真実のこころを起こし、材料に対して深い敬重のこころを起こすことが肝要である。
もとは僧侶に対する教えではありますが、現代の私たちの生活においても活用できるこころがまえではないでしょうか。

IMG_4685材料が高価なものであるかどうかということよりも、どれだけまごころを込めて調理をされたものであるか、あるいは料理にかぎらず、何ごとも準備の段階でこころを込められているのかどうかが重要といえましょう。
さらには、そのまごころを受け止められるだけの器を自己に備えることによって、幸せを得ることもできるのです。

この素敵な教えを是非、皆様にも大切にしていただくことが叶いましたら嬉しく存じます。

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