いろり、そして火
過日、1月16日は「いろりの日」と伺うことがありました。
1(い)1(い)6(ろ)という語呂から生まれた日のようです。
いろりは、原始時代の竪穴住居の床中央にある炉から発展したものと考えられていて、室内の床の一部を四角に切り抜き、火をたくようにした場所を指します。
暖をとる、明かりをとる、あるいは煮炊きなどの調理にも用いられてきました。
比多岐(ひたき)、地火炉(じかろ)、囲炉裏などと記されます。
基本的に、いろりは家の真ん中に作られますが、家族やお客様が集まるさいの席次は厳しいきまりが設けられていたことからも、大切な場所であることが推察できます。
つまり、いろりは火の神様の依座であり、ゆえに火は清浄で重要なものとされてきたのです。
現代のようにスイッチひとつで照明がつき、調理ができ、暖房器具のある環境で暮らしていると火の大切さに触れる機会が少ないですが、今日の「いろりの日」を通じて、火の温もりやありがたさへの感謝の念を忘れないようにしたいものです。