自己抑制と自己制御

目的のために我慢をして行動を制御する。
子供の頃にこのような能力が高いと、大人になってから学業、仕事でのスキルが優れているという結果があると心理学ではいわれています。
これを自己制御といい、自己制御によってあるエネルギーが消費されるため、この消費の度合いが高いと次の行動で制御が不十分になるとも考えられています。
つまり、温和に対応していた人が、ある時点から少し攻撃的な行動を取る可能性があるということです。

 小笠原流礼法では、「自己を抑制し他者を慮る」という教えを、先代の頃より「自己抑制」とも表現してお伝えしています。
以前、心理学を学んでいる方が「自己抑制とは我慢することを示していると思っていました」とおっしゃっていたのですが、もしかすると自己制御の「我慢」を「耐え忍ぶ」という意味でとらえていらしたのかもしれません。

 自己抑制とは、自我を押し通そうとする前にまずは相手のこころや場を読み、相手あるいは周囲にどのような影響を与えるのかを予測しながら自身の言動を選択し、こころをかたちに表すことを示します。
それによって穏やかな空気や相手の笑顔をつくるきっかけとなれば、自分も幸せになるということです。

 IMG_7298私たちは日々、あらゆる規範や概念などに己を俯瞰して照らし合わせ、状況に応じた判断のもとに言動を選びながら生活しているわけですから、自我をコントロールする必要があることは当然ともいえましょう。
相手と、さらには自分の幸せのために、自己抑制の大切さをこれからもお伝えしてまいりたいと存じます。

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