アマルフィとヴァイオリン

全く話すことはできないのですが、イタリア語に興味があり、テレビのイタリア語講座を見てはイタリア旅行に出かけた気分を楽しんでいます。
過去にも同じ映像を拝見したのですが、アマルフィ海岸上の高台にあるお宅でジェンマというお名前のおばあさまが住んでいらっしゃるところに、ヴァイオリニスト古澤巌さんとイタリア語講師マッテオ・インゼオさんが長い階段を登って訪れる場面が流れました。

ジェンマさんは、お母様がお建てになった思い出の詰まっている家を離れることはできないと、たった一人で住んでいらっしゃるのですが、新たなトマトの苗木を二つ植えたところを紹介なさる笑顔は、高齢の方に失礼とは存じつつ、可愛らしくて印象的でした。

「お宅にお邪魔して様々なお話を伺ったお礼に」と、古澤さんはお持ちになったヴァイオリンをバッグからお出しになり、映画をご覧になることがお好きなジェンマさんへ、ニューシネマパラダイスのテーマ曲の演奏をプレゼントなさったのです。
古澤さんがそうおっしゃった瞬間、マッテオさんはジェンマさんに「椅子を持ってくるのでここで待っていてください」とお伝えになり、テラスに椅子を持参されました。
演奏が始まると、ジェンマさんの表情は強く、しかしどこかはかなげにも映り、過去を回想なさっていたのではないかと拝察いたしました。
青くきらきらと輝くアマルフィの海を背景に、ジェンマさんの背中をマッテオさんがさすり続け、目をつむっていても優しいお人柄が伝わってくる古澤さんの表情と琴線に触れる音色に、このたびも涙が止まりませんでした。1440172_s

知らない場所を訪れて、人の和が生まれる。
何と素敵なことでしょう。

南イタリアは15年以上訪れていませんが、いつの日か再訪したいと思っています。
それまでにはイタリア語講座を視聴するだけでなく、しっかりと身につけなくては(笑)。

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