修行期間

0415少し前のことですが、友人があるお店で、あるお祝いをしてくださったときのことです。
店内は他にお客様がいらっしゃらなかったので、お店のご主人と様々な会話をすることができました。

ご主人に「こちらは、食事をする空間ではBGMの音量を小さめに、化粧室では少し大きめになさっている。室温調整にもかなり気を遣ってくださっていますよね」と友人が話しかけました。
カウンター内とお客様の席の室温は少々異なるため、常にそれぞれのお客様の表情、しぐさ、会話等から調整なさっているということでした。

また、見習いの方には、あえてまかないをカウンター席で食べることで各席から見える風景を理解させるとのこと。
たとえば、左側の席からはカウンター内にいる人の足元がよく見えるので、足を揃えて立つことの大切さを、身をもって感じ取ってほしいとおっしゃっていました。

どの仕事に就いても、修行期間に学ぶことは、その人自身のかけがえのない財産になるのではないでしょうか。
昨今は、その過程を省いてしまう人が増えている傾向にあることを残念に思うのは、私が年齢を重ねたからでしょうか。

友人はお店を出る少し前に、見習いの方に静かな口調で「頑張ってね」と、こころづけをお渡しになりました。
素敵な空間は、お店の方とお客様の波長が合い、こころの交流があるからこそ生まれることを教えていただいた素晴らしい機会に感謝いたします。

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