人を傷つけないこころ遣い

訪問先において、もてなしてくださる方が訪問日の前の週に贈答品として受けとられていた貴重なお菓子を召し上がらずに、お客様用の茶菓子として、とっておいてくださったといたします。
しかし、消費期限が短いお菓子。
そのことに気づかず、ゆえにうっすらと表面の色が変わり始めているお菓子を何人かのお客様にお出ししてしまうことがないとは限りません。

IMG_4521このような状況における、ある方の発言についてお話を伺いました。
何人かのお客様は、どなたもそのお菓子の異変に気付きながら、もてなしてくださっている方に大変お世話になっているのでお伝えすることが難しい。
そのとき、一人の方が次のようにおっしゃったそうです。
「大変貴重なお菓子ですので、私一人でいただくのはもったいないことです。懐紙に包み、家族の者と大切に頂戴したく存じます。皆様も是非、そうなさってはいかがでしょうか」。

どなたも傷つけることなく、周囲を察しながら、感謝の気持ちを伝えられたおこころ遣い、何と素敵なことでしょう。

便利な時代ほど、人のこころを簡単に傷つけてしまう手段が多いように感じますが、いつの時代もこのような優しさを忘れないでいたいものです。

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