伝書の教えを活かす

小笠原流礼法の教えを日常に活かす。
それこそが、お稽古を重ね、礼法を身につける意義にも通じるように思います。

IMG_4282門下の方へのお稽古中、伝書に記されたことを理想として終わらせてしまうのではなく、どのように実生活に活かしているのかについてをお尋ねしたところ、次のように具体的なお話を伺いました。

ある日、銀行のATMに行ったさい、目の前にお財布が置いてあることに気がついた。
その場を離れて銀行員の方を呼びに行くと、お財布の所在がわからなくなる可能性がある。
だからといって、お財布を手に取ってしまうと、中身を含めてどのような状態で置かれていたかを証明することが難しくなる。
したがって、お財布に視線を向けつつ、手をあげ、さらには声を出して銀行員の方を呼ぶことが好ましいと思い、そのように行動した。

このように現状を判断して先を考えながら行動することができたのは礼法を学んできたおかげです、と伝書の教えを活かした素敵なお話を伺うことができました。
昔も今も、人の行動に関する答えはひとつではないはずです。
常に相手を思い、周囲の状況を把握し、こころを動かして行動する。
これからも、伝書の教えを現代生活に活かしていただけるように努めてまいりたいと思います。

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