いわないでいるよりも伝えてみる

147938_s息子が雑談のなかで、
「仕事で希望が通らない可能性があることでも、いわないで後から後悔するより、まずは誠意を持って伝えてみようと思い、相手に話してみた。結果、希望通りにはならなかったけれど、これですっきりした気持ちで次に進める」
と話してくれました。

当たり前のことですが、最初から諦めてしまうのではなく、相手に伝えることで切り開かれる道があるかもしれません。
あるいは、自身が納得して前に進むことができるでしょう。
黙っていては、相手に伝わらないことがたくさんあります。
若い人の発言に、ふと気づかされることがあります。
柔軟なこころを忘れずに、過ごしてまいりたいと思います。

ところで、本日11月27日の誕生花は葉牡丹ですが、花ことばに「祝福」「慈愛」「愛を包む」などがあります。
今日は一層の優しさを持ってお過ごしになってみてはいかがですか。

小雪と虹蔵不見

IMG_3675今年は11月8日が二十四節気の立冬でしたが、その次の二十四節気にあたる小雪(しょうせつ)は11月22日です。
冬ではありますが、まだ雪が多くは降らない頃という意味です。
小雪は、第一日にあたる日のみ、あるいは次の二十四節気である大雪までの15日間を指します。

さらに、この期間の七十二候の初候である虹蔵不見(にじかくれてみえず)は、11月22日から26日の期間です。
もし虹を見ることができたとしてもすぐに消えてしまうように雲の多い時期、ということです。

11月に入ってもしばらく気温が高かったので秋が短く、あっという間に冬に入ったように感じます。
これから深まる寒さに備えて、身体を温める食べ物や飲み物を召しあがってお過ごしください。

お誕生日から始めたこと

IMG_3701母は病院で出産をするつもりで入院していたのですが、姉は産声をあげることなく息を引き取りました。
その1週間後に、我が子の顔を一度も見ることができないことを母は知ったそうです。
その理由は明らかだったそうですが、両親はそれを正すことよりも、前を向いて過ごすことを決断しました。
そして、翌年生まれたのが私です。

幼い頃から「いつもあなたのことを天からお姉ちゃまが守ってくれているのよ」と母が私に話していましたが、今、一人の親として考えると、姉の存在は常にこころの中にあることを表しているのでしょう。
したがって、私は二人分の人生を生きているように思ってきたのです。

IMG_3672さて、最近お誕生日を迎えました。
今年のお誕生日から改めてこころがけ始めたことがあります。
それは、母を笑顔にすることです。
一方、親はこどもの笑顔を見ることが幸せな気持ちにつながります。
ということは、私自身が笑顔でいることを忘れてはならないとも思ったのです。
そして、当日は母とたくさん笑って過ごしました。
これからも、母への感謝と姉への供養の気持ちを込めて、笑顔を無くさずに過ごしてまいりたいと思います。

IMG_7513お誕生日にさいして、お祝いしてくださった皆様のあたたかなおこころに深く御礼申しあげます。

下宮のおふだと神饌

IMG_3603お能に関係する門下の方から、伊勢の下宮のおふだと神饌を頂戴するとともに貴重なお話を伺うことができました。
豊受大神宮のおふだですが、おふだが収められている箱の木材も伊勢神宮内の木で作られているそうです。

ご存じの通り、伊勢神宮は皇大神宮(内宮)と豊受大神宮(下宮)の総称であり、内宮は天照大御神をおまつりし、下宮は豊受大御神をおまつりしています。
豊受大御神は、お米をはじめとした生活に欠かすことのできない衣食住の守護神です。

干飯・乾飯・糒などと書く「ほしいい(ほしい)」は、お米を蒸して乾燥させたものですが、ほしいいにすることで長期保存をすることができます。
なんと20年間貯蔵することができるとのことです。
お米が現在のお金の役割をしていた時代、ほしいいを20年間貯蔵することが式年遷宮を20年に一度と決める理由のひとつにもなったとも伺いました。

IMG_3604おふだの下には、神饌が入っていましたが、神饌とは神様にお供えしたのち神前からおろしてくださるものです。
神事の後に神饌を皆で頂戴することを直会(なおらい)といいます。
神饌のひとつのお干菓子は、慎みのこころを持ってお茶とともに大切にいただきました。

木箱入りのおふだと神饌は重さがあり、伊勢から持ち帰ってくださったことを含めて門下の方のおこころ遣いに感謝いたします。

ウマミール

IMG_3568日本の代表的な酒類調味料のみりんは、もち米、米麹、醸造アルコール(あるいは焼酎)で仕込んだもろみを40日から60日間かけて糖化・熟成させて圧搾、ろ過して作られます。
甘味のみならず、アミノ酸や有機酸などの成分が複雑にからみあうことで砂糖にはない旨味やコクをみりんは出すことができるのです。

なぜみりんについて語り始めたかというと、銀座を創業地とするある企業がかつて銀座のシンボルツリーであった柳に思いを込めて、フランス語のOsier(柳)から名付けられたフランス料理店へ久しぶりに伺い、みりんを用いた飲み物をいただく機会があったからです。

私は下戸のため、ノンアルコールのペアリングをご用意くださったのですが、鯛のお料理が出る直前には「ウマミール」という名の飲み物がグラスに注がれました。
うまみ成分豊富なみりんと、カモミールティーを合わせたものです。
色は白ワインのようにも見え、甘酒のような香りとすっきりとした味わいで、鯛に添えられたにんじんやごぼうなどのお料理にもピッタリでした(写真左上のにんじんはクロワッサンのかたちをしています)。

IMG_3566その他、グレープフルーツの氷にブラッドオレンジジュースと炭酸水が加えたもの、にんじんを主に使ったもの、さらにコーヒーにクランベリージュースを加えたものはお肉料理と素晴らしい組み合わせでしたが、やはり一番印象に残ったのはウマミールです。

興味をお持ちになった方、ご自宅で本みりんとカモミールティーをあわせて、是非召しあがってみてください。
日本の調味料を普段とは異なる角度から楽しむこともできた素敵な機会に感謝いたします。

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