気づきと行動
何かをきっかけとして、人は今まで気づかなかったことに意識が向くことがあります。
あるいは、人から与えられたことではなく、自分の内面から生じる力によって起こる気づきもあるでしょう。
いずれにしても、気づくことで、大事に至る前に防ぐことができる状況は日常の中に多くあるのではないかと思います。
また、気づきは相手や周囲へのこころ遣いにもつながります。
ただし、気づきの先に、行動に移すことができないと、気づきを活かせない場合があります。
たとえば、相手の表情から体調が悪いのではないかと感じたとき、いたわりのことばをかけたり、しなければならないことを手伝うなどして、相手の負担を軽くすることができるかもしれません。
そのようなとき、さらに気づきを深め、近くに他の人がいる場合は相手にだけ聞こえる程度の小さな声で思いを伝える配慮が必要なこともあるでしょう。
数日前、ある師範の方とお話したさいに「コロナ禍においても、常に私を励まし、お力添えをくださることに感謝しています」とお伝えしたところ、「私たちにできること、それは行動に移すことです」と頼もしい返答を頂戴いたしました。
そのおことばの根底に、私のこころに対する気づきを持ち続けてくださっていることを確信しています。
気づきと行動によって頂戴する温かなおこころに感謝するとともに、日々、私自身も気づきと行動を重ねてまいりたいと思います。