家紋とチャーム

あるとき、1枚の写真を見ながら「この家紋は何というの?」と友人から尋ねられること
がありました。
着物をお召しになる方や慶弔に関することで家紋入りの風呂敷、帛紗、盆などを用いる方
はご自身の家紋をご存じかと思います。
しかし、代々受け継がれてきた家紋を知る機会が減っており、ご自身の家紋がわからない
という方もいらっしゃることでしょう。

家紋といえば、直門のお稽古が始まるさいに、私のテーブル上に小さな袋が置かれている
ことに気づきました。
中には、写真のチャームが入っていたのです。FA61C121-E40B-44CD-977A-3CCCAE77F62F
チャームに描かれているのは、小笠原家の家紋である三階菱。
紫の色を美しく出すために二度、色を重ねて焼いたそうです。
制作に時間をかけてくださったことはもちろん、お気持ちが何より嬉しく、おこころが込められた素敵なチャームは私の宝物となりました。

さて、昨日から12月に入りました。
寒さが増していますが、暖かくしてお過ごしくださいませ。

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柏手の数

おまいりに行くと、お賽銭の入れ方やお辞儀の仕方など、様々なかたちを拝見いたします。
以前にもお伝えしたかと思いますが、神社では、お賽銭に穢れを移して、それを賽銭箱に入れることで心身の穢れが祓われます。
寺院では、お賽銭はお布施の意味があり、煩悩を捨てて修行をさせていただくという思いで、お供えする気持ちが大切です。
どちらも願いごとを成就させるためのものではないのですが、一方、おまいりの仕方に「こうでなければならない」とかたちに固執することも本質から離れてしまいます。
どのような場合でも、慎みを忘れずに感謝の念を持つことがもっとも大切であるといえましょう。

さて、神社においては、二礼二拍手一礼をなさることが一般的かと思いますが、柏手の回数について昔は決まっていませんでした。
それが、明治になって二礼二拍手一礼に決められたといわれています。
柏手によって、空気を振動させて神様をお呼びする。
もちろん、私たちの魂を動かすことにも繋がります。
基本となるかたちは必要ですが、最も大切なことはこころであることをおまいりのたびに感じます。
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もうすぐ師走。
年末年始を含めておまいりのさいには、このようなことを忘れずにお出かけになってはいかがでしょう。

柿と縁起

過日、南アルプス市の方に「厳選しておみやげを選びました」と嬉しいおことばとともに、干し柿を頂戴いたしました。箱には「勝」の文字がなんとも縁起がよく、個装の中には美しい干柿が入っていました。
南アルプス市の原七郷と呼ばれていた地域は水に乏しく、ゆえに果樹にとっては厳しい環境。
しかし、その状況だからこそ、果物は懸命に育ち、旨味の凝縮した濃厚な味わいになるそうです。
こちらの干柿は、種無し柿を熟練の職人さんが皮を剥いて独自の製法により自然由来の甘さと旨味を閉じ込めて作られたものと伺いましたが、そのおことば通り、上品で濃厚な美味しさが口の中に広がります。

ところで、干柿はお正月の飾りに用いられることがありますが、柿は縁起物として様々な言い伝えがあります。
柿は嘉喜とも書き、幸福をかき寄せるに通じる。
柿の木は長生きのため、長寿を表す。
干柿についている白い粉が白髪を表し長寿に通じる。
お正月飾りの串柿は、三種の神器である草薙剣(くさなぎのつるぎ)を表す。

この他、柿が色づくとお医者様が青くなる、kakiといわれるほど、柿は栄養価が高いとされています。
美容にも良い柿をたくさんいただいて、健康維持に努めたいと思います。

輝きの根底には

幼稚園時代からの幼なじみに誘われて、小学生の時に初めて観た宝塚歌劇のベルサイユのばら。
それ以降、すっかり宝塚ファンとなり、中学生になるまでは毎月のように東京宝塚劇場へ足を運んでいました。
しかし小学校高学年になると、私の興味はすっかりテニスへと移り、大人になってからも宝塚の舞台を拝見することはほとんどありませんでした。

日頃お世話になっている方から「東京宝塚歌劇を観ませんか」とご連絡を頂戴し、会場入り口で検温した後に入場するなどの感染対策もしっかりなさっていると伺い、ご一緒する運びとなったのです。

当日、会場に入ると、誰もが私語を慎み、舞台の上から以外で人の声がしないことに驚きました。
そして、開幕!
私が拝見したのは、宝塚歌劇 花組・月組100th anniversary『Greatest Moment』。
1921年に宝塚歌劇の花組・月組が誕生して今年2021年で100周年を迎え、それぞれの時代を彩ったスターが集って懐かしい歌やシーンを届ける、という舞台です。
したがって、私より年上の方も出演なさっていて、とにかく久しぶりの華々しい雰囲気に魅了されたわけなのですが、特にある方のひとことが胸に残りました。
舞台上で1人の方が「○○さん、現役のときよりも振りが濃くなっている!」とおっしゃると、会場は笑い声で一気に明るくなり、いわれたご当人は、「別に意識していないけれど形状記憶されているんですよ」と返されました。
形状記憶、と伺った瞬間、同日にIMG_5465「たとえ小笠原流とうたわなくても、私の身体には小笠原流が染み付いているので、小笠原流なくして振る舞いはできません」といってくださった師範の方との会話が頭に浮かびました。
意識しなくても自然に動作に現れる美しさや輝きは、その根底に、その人自身にしかわからない、あらゆる努力の積み重ねがあるからこそ、成り立つのではないでしょうか。

それにしても、50歳を過ぎても高いヒールの靴で歌って踊り続けられるお姿にも感激するばかりで、最近はローヒールやスニーカーを履いてしまいがちな自分を反省する機会ともなりました。
月日を重ねるからこそ醸し出される素敵な振る舞いができるように、日々の努力を忘れずに過ごしてまいりたいものです。

久しぶりの南アルプス市

本当は本年3月に伺うはずだった、山梨県南アルプス市での礼法講座。
新型コロナウィルス感染拡大の影響で延期が重なっていましたが一昨日の16日、約1年ぶりにようやく皆様とお会いすることができました。

まずは甲府駅にて出迎えくださった門下の方々との再会。
続いて、礼法講座会場に到着し、受講者の方々との再会&初めましてのご挨拶。

「禮」「儀」の文字に込められた意味や日常に溢れている作法の理由についてお話をいたしましたが、お母様と一緒に参加してくださった女子学生の方が熱心にメモをとってくださる姿が可愛らしく嬉しくもありました。
長きに渡って受講してくださっている方々との再会を含め、嬉しい思いが高まってしばらくの間、

目頭が熱くなり、東京と比べてかなり気温が低いはずなのに講座後は外へ出ても身体がぽかぽか暖かいままでした。
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多くの方々に支えていただいていることを改めて実感し、感謝する機会でもありました。
お世話になった皆様、心底より御礼申しあげます。

 

 

 

 

 

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