傘寿

最近、傘寿を迎えた方のお祝いがありました。20200120 ブログ写真1
長寿祝いのひとつである傘寿は、数えで80歳のお祝いです。
傘の略字「仐」が八十に似ていることから、このように呼ぶようになりました。

数え年80歳ということは満79歳、現代の70代の方はお元気に活動していらっしゃる方が多いように思います。
それもそのはず、昨年発表された2018年の日本人の平均寿命は女性が87.32歳、男性が81.25歳です。
平均寿命は死亡率が今後も変わらないと仮定してその年に生まれた0歳児があと何年生きられるかを表す数値ですが、日本人の平均寿命が50歳を越えたのは第二次世界大戦以降、100年経たないうちに日本人が長寿を得たことは明らかです。

さて、長寿のお祝いには決まった色があります。
知人から20200120 ブログ写真2
「お祝いにお花を差し上げようと思うのですが、傘寿の色は決まっているのですか」
とのご相談を受け、傘寿の色は、黄色、金茶色(金色がかった明るい茶色)、紫とされていることをお伝えしました。

数日前には、友人がお父様の喜寿のお祝いのため、久しぶりに遠方にお住いの兄弟姉妹の方々も集まりお食事をなさったと伺いました。
年配の方々が素敵な長寿祝いをお迎えになるには、周囲の方々の温かいおこころが何より大切ではないかと思います。

ご無音

遠くに引っ越しをしたためにしばらくの間、お稽古をお休みしている門下の方から書状が届きました。

封筒を開けると、ひと回り小さめの封筒が入っており、さらに開けると巻紙式で透かし模様の美しい和紙に丁寧な筆文字が綴られていました。20200116 ブログ写真

久しぶりに手紙を出す場合、「ご無沙汰しております」などと記すことが一般的かと思いますが、文中には「ご無音に打ちすぎ誠に申し訳なく存じます」とありました。
「ご無音」とは相手を敬って久しく連絡を取らなかったことを示しますが、このような素敵な表現を用いたお手紙はこころに響きます。

同じ意味であっても、どのようにことばを組み合わせるかによって、受け手の感じる印象は明らかに異なります。
昨今、ことばの選び方に対する配慮が希薄になっていることは残念でなりません。

お返事を通じて相手へこころを届けたくなり、筆を取りました。
皆様も、久しく連絡をしていない方へお手紙をお書きになってはいかがですか?

松の内を過ぎて

都内は7日の松の内も過ぎ、お正月らしさはまだ残ってはいるものの、日常の雰囲気が漂い始めました。
6日がお仕事始めだった方々が多いかと存じますが、そろそろ通常の業務に戻っていらっしゃるのではないかと拝察いたします。

一方、関西では松の内は15日、ゆえにお正月飾りは15日まで外さないことが一般的かと思います。
もともと古来のお正月は1月15日で、この日は小正月とも呼ばれます。

このように、お正月の松飾りをする期間を示す松の内は、関東は7日、関西は15日。
伝書には「五カ日ということ。一日、二日、三日、七日、十五日なり」とあるように、いずれの日もお正月期間では大切な日です。
20200109 ブログ写真
ところで、ご存じの通り、松には様々な種類があります。
2本で一組の松葉は「二葉松」といい、クロマツやアカマツなどです。
5本で一組の松葉は「五葉松」といい、ゴヨウマツ、ヒメコマツ、ハイマツ、チョウセンゴヨウなどです。

先日伺ったお店では、松葉がお皿に円形に敷き詰められていて、その緑の美しさがお料理を引き立てて素敵に思いました。
季節の葉で食卓を彩る文化はいつまでも失わないようにしたいものです。

謹賀新年

謹んで新年のお慶びを申しあげます。20200106 ブログ写真1
本年も日常で出会う「素敵」をご紹介してまいりたく、お力添えのほど、よろしくお願いいたします。

皆様は年末年始をどのようにお過ごしになりましたか。
29日から次第に住宅街は静かになり、大晦日の午後、近所のおそばやさんに予約していた年越しそばを受け取りに行く頃には行き会う人がほとんどいませんでした。
この年末年始は取り組むべき仕事がいくつかあったのですが、音のないひっそりとしたオフィスの空間で思考し、まとめることは大変効率がよく、有意義な日々を過ごすことができました。

20200106 ブログ写真2さて今年の干支は庚子(かのえね、こうし)。
干支は十干と十二支によって60の組み合わせがあり、60年で一巡します。
庚は十干の7番目、子は十二支の一番目。
庚子の干支の組み合わせは、60通りのうちの37番目。
庚は、あらためる、あらたまるという意味があり、成長を終えた草木が花を咲かせて種子を残す準備に入る状態ともいわれます。
子は動物で表すとねずみですが、ねずみは多産であることから子孫繁栄につながり、子は種子のなかで新しい生命を育てる状態を指します。

こうしたことから考えると、古来より引き継いできたことを大切にしながら、新たな体制や環境を整え、若い世代を育て、人材の育成に取り組んでいく一年にしたいと思います。
それには、常にこころにたわやかさを保つように努めてまいる所存です。

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犬馬難鬼魅易

洋画家の松田正平氏の書を拝見する機会がありました。

犬馬難鬼魅易(ケンバムツカシキミヤスシ)。

生前、松田氏は韓非子(中国戦国時代の法家、韓非の著書)にあるこのことばを大切になさったそうです。
鬼や妖怪など、この世にいないものを描くことは容易く、犬や馬などの平凡なものを描くのは難しいという意味です。

日常にある当たり前のものを描いて人に感動を与える難しさと同様に、日常生活のなかで当たり前と思うことや身近な人にこころを動かすのは難しいといえましょう。
しかし、そうした当たり前のことに感謝ができると、ひとつひとつの小さな幸せが結び付き合って、素敵な人生へと導いてくれるように思うのです。
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さて、本年も皆様のお力添えにより、ブログを更新することができましたことをこころより感謝いたします。
寒さが深まり、体調を崩している方がいらっしゃるかと存じます。
皆様におかれましては、お健やかに、穏やかな年末年始をお過ごしください。

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