クラスの和

本部教室訪問写真先日、小笠原流礼法宗家本部直営教室を訪問したさいのこと。
このクラスは4名のため、少ない人数ではあるのですが、私の教室訪問日に向けて準備をしてくださいました。

皆様が決めたテーマは「七夕」。
床の間には小笠原流礼法に伝わる床飾りが再現されているだけでなく、五色の糸、硯と筆、繭玉、そうめん、小豆、和紙を梶の葉に切ったものを用いた飾りつけもされており、そのような素敵な空間のなかで迎えてくださいました。

一人の方から、今までに学んだ七夕に関する知識が発表され、残りの3名の方々も笑顔でうなずきながら聞いていらっしゃいました。

社会人、学生とそれぞれの年齢は異なるなか、皆様がご自身の時間を割いて打ち合わせを行い、準備をしてくださることは大変ありがたく、さらにはその時間がクラスの和を生み出すきっかけとなることもよくわかりました。

手作りの小さな七夕飾り最後に全員でご挨拶をするさい、写真の品を頂戴しました。
包みの右上には手作りの笹竹に小さな短冊もつけられていて、嬉しさのあまり、帰宅後は何度も見ながら皆様のことを思い出して幸せな気持ちになりました。
小笠原流で学んだことに、自分の思いをのせて表現する大切さ、さらには互いのこころがつながれていることを感じられた機会に感謝いたします。

週末のお稽古

昨日と一昨日は、両日ともに直門(直接門下の方に指導を行う)のお稽古でした。
土曜日のお稽古では、折形(紙を折って物を包む)と水引の結び方の復習をいたしました。

月謝包み折形を作成する途中、手の汗で赤の奉書紙の色が白の奉書紙についてしまうことがあります。
若い頃、ひとつの折形が完成する頃には指先が赤く染まってしまうだけでなく、真っ白のはずの奉書紙にはところどころ、うっすらと赤がにじんでいて、必死にハンカチで手を拭った記憶があります。
それも年齢を重ねるに連れて、手に汗をかかなくなり、今では懐かしい思い出のひとつ(笑)。
お稽古の最中に赤く染まった指先を懸命にタオルで拭う姿を拝見し、「それは若さの証」と伝えると、周囲の方からの「一生懸命に取り組んでいるということですね」というおことばで皆様が笑顔になり、仲間同士で素晴らしい和が育まれていることを肌で感じました。

日曜日のお稽古では、何十年も小笠原流礼法を学んでいる総師範の方々と、ご招待配膳といって、お客様を迎えるさいの席次、お膳の運び出し、献立などについて学びました。
どなたも知識が深いので、ひとつのテーマに対して様々な意見を伺うことができ、私自身の学びの場でもあります。
たとえば、床の間の位置、出入り口の位置などから、様々な席次のあり方が考えられるのです。

礼法の魅力を伝えるべき立場でありながら、週末のお稽古でも門下の皆様から礼法の魅力を再認識する機会をいただきました。
門下の皆様が貴重な時間をお稽古に費やしてくださることに感謝するばかりです。

それぞれのもてなし

一昨日、小笠原流礼法宗家本部直営教室を訪れました。
講師の師範の方が前回の教室のさい、「それぞれができる最善のもてなしを考えて行いましょう」と皆様に伝えてくださったそうですが、事前の準備を含めて、こころも、時間も費やしてくださったもてなしは感動の連続でした。

まず、席に座るとチャイティーが運ばれてきました。
チャイティーをつくるための道具、カップやソーサーなどを長野から参加している方が自宅から運んでくださったそうで、その思いが一杯の紅茶に込められていることを美味しい味から推察することができました。

床の間には花が活けられていましたが、箱根から参加している方が私のイメージで花を選び、用意してくださったそうです。
活けた方のこころが花から伝わってまいりました。

教室のドアには叶結びという結び方で紐がかけられていましたが、紐の色は淡いピンク。
こちらも、別の方が私をイメージして紐を探し、結んでくださったということでした。
ひとつの結び目からメッセージが発信されているように思いました。

岐阜から参加している方は、落ち着いた気持ちで私を迎えられるようにと、前日から東京に宿泊してくださったそうです。
あえて、ご自身の会社の制服を着ていらしたのですが、清潔感のある装いに真摯な思いが表現されていました。

鶴のお年玉包み鶴のお年玉包みを応用した包みをつくってくださった方もいました。
全員のメッセージが記された便箋を中に入れて渡してくださったのですが、気持ちを込めて作成されていることが折形の一折一折に表れていました。

オフィスに戻り、皆様からのメッセージを拝読し、さらに礼法に対する思いを確認することができ、感慨無量。
素敵なひとときをありがとう存じます。

週末の出張

先週末から国内出張が続き、本日、東京へ戻りました。

金曜日は友人を通じてお知り合いになった方々とのお食事会もあったのですが、終始笑いが絶えず、笑顔の根底には周囲へのこころ遣いが必須であることを改めて教えていただきました。

出張半ばは門弟の方々と行動をともにしたのですが、小笠原流礼法を学んできた期間や住んでいる地域が異なるなか、先輩を敬い、後輩をねぎらいながら、真摯な態度で互いの交流を深め、会話を弾ませる姿は、感に耐えないものがありました。
何よりも嬉しかったことは、ある場所を訪れたさい、出迎えてくださった方から「皆様のこころが一つになっている」とのおことばを頂戴したことです。
仲間がいるからこそ目標に向かって邁進することができる、と実感する機会でもありました。

ピンクの花束昨日は主に初めてお目にかかる方々へ向けて、礼法についての講義をいたしましたが、明るく素直なおこころを傾けてくださったおかげで、私自身も充実した時間を過ごすことができました。

今までのご縁を深め、新たなご縁を頂戴し、多くの方々のあたたかなおこころに触れることのできた充実した3日間、さらにはお世話になった皆様に深く感謝申しあげます。

虎が雨

今日の東京は雨。
この雨は明日まで続くようですが、ふと、空を見上げながら「虎が雨」を思い出しました。

旧暦5月28日に降る雨を「虎が雨」「虎の涙雨」「曾我の雨」といいます。
その理由は、曾我兄弟の仇討ちにちなんでいます。

曾我十郎に愛された遊女虎御前は、十郎が亡くなったことを悲しんで涙を流した、あるいは仇討ちを助けようと雨が降るように天に祈ったことから、虎が雨と呼ばれるようになったようです。
虎御前は出家し、生涯、曾我兄弟の供養をしたともいわれています。

田んぼまた、この時期は「さなぶり(さのぼり)」といって、田植えの終了を祝い、田の神を送る祭りがあります。
床の間に苗を供える風習もあるようです。
雨が続くと収穫に悪影響を及ぼすこともありますが、農耕にとって恵みの雨もあるわけですから、雨を祈る習慣があって当然のことです。
そのようなことからも、虎が雨の日には必ず雨が降るといわれていたのでしょう。

雨の日は室内でゆったりと読書をしていたい気持ちにもなりますが、そのようなわけにもいきません(笑)
皆様、気温の変化で体調を崩されませんよう、お健やかにお過ごしくださいませ。

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