ほっこり

先日、会食のため、都内のある老舗日本料理店へお招きにあずかりました。
そのお店には久しぶりに伺ったのですが、店内の雰囲気は変わることなく、何よりもすべてのお料理は華美でなく、しかしながら味わい深く、丁寧なお仕事をなさっていることが推察できました。

食後、料理長の方がお料理の説明をしてくださったのですが、吟味された食材、さらにお水はすべて日光の天然水をお使いになっているとのこと。
最近、奇をてらうお料理が増えているが、先代から伝えられているお料理を受け継ぎ、お客様に提供することが大切なのではないか、とも語っていらっしゃいました。

食事中はゆったりとした室内の雰囲気に癒されながら、有意義なお話ができたこともあり、こころがほっとするひとときでした。
帰宅後もほっこりできる人間関係、空間、お料理はよいものであると会食のことを思い出していました。

かけじくところで、「ほっこり」には様々な意味があります。
「ほっこり」の語源は、ものを焼く意味の「ほこる」ともいわれます。
そこから、「ほかほか」「ほくほく」「ぽかぽか」などのあたたかいことを示すと考えられ、あたたかさから転じて和む、癒されるなどの意味にも用いられるようになったのでしょう。

京都のことばでは、「ほっこり」は疲れたときに使用されると伺ったことがあります。
また、「ほっこり」には、ふくよかなさま、つやがあって鮮やかなさま、という意味もあります。

いずれにしても、ことばの持つ意味を正しく理解しながら、自分の思いをのせてことばを用いたいものです。

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