二の丑

土用とは立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を指します。
今年の夏の土用は7月20日から8月6日まで、そのうち7月23日と8月4日は丑の日です。
このたびのように、18日間に2回丑の日がめぐってくるときには、最初の丑の日を一の丑、2回目の丑の日を二の丑と呼びます。
まさに、本日は二の丑です。

丑の日といえば、「う」のつく食べ物、特にうなぎを食べることを連想なさる方が多いのではないかと思いますが、アジサイに関する風習もあります。
土用丑の日にアジサイを入り口(軒下)に吊るすと厄除けとなる、あるいは病気にかからない、さらには金運に恵まれるといわれる地域もあるようです。

土用は季節から季節へと移り変わるさいに、なくてはならない重要な期間ですが、季節の変わり目であることから体調を崩しやすいともいえるでしょう。
24231216_sそのようなことからも、「う」のつく食べ物だけでなく、土用しじみといって土用の時期にしじみを食べることで栄養を補給し、夏バテを防ぐとも考えられています。

今日は、あじさいを玄関に飾る、あるいはうなぎ、牛、うどん、瓜、梅干し、しじみなどを召し上がって、健康に留意しながらお過ごしになってはいかがでしょうか。

白帷子

旧暦8月1日は八朔。
八は8月、朔は月の第一日を表しています。
古くは田の実の節供ともいわれ、稲に実がつく時期に、農作の神様に豊作をお願いし、ともに働く仲間に感謝することから始まりました。
八朔節供と呼ばれることもあります。

室町時代には、この日は白帷子を着ることが決まっていたことが伝書からもわかるのですが、武士のみならず、吉原の遊女たちも白の小袖を着ていたといわれています。
なぜ、白の着物を着るのでしょうか。

伝書には、「八朔に白帷子を着る事 当季の色なり」とあります。
つまり、旧暦においての8月は秋の季節であり、秋の色は白なのです。
木々の葉落ち月が語源となって8月が葉月と呼ばれることからも、秋の月であることがおわかりいただけるかと存じます。

IMG_7731ところで、今日は白のワンピースを着ています。
今からお出かけになる方は白色の装いで外出なさってはいかがでしょう。
すでに外出中の方は、旧暦8月ということより、9月1日にずらして白色をお召しになってもよいかもしれません。
本日は、ともに働く人や周囲の方々に感謝の念を深める日と心得てお過ごしになってみてはいかがでしょう。

古文書の教えを日常に活かす

過日、本部教室の師範クラスにて講義をする機会がありました。
早めに到着なさった方々が「お時間まで控室でお休みください」と伝えてくださり、お部屋の隅々まで拭き掃除をし、床の間には美しい花々を活けて室内を整えてくださいました。

冒頭、お一方ずつ、礼法を学ぶきっかけを簡単にお話しいただきましたが、様々な理由から通い初めてくださったことを知り、大変嬉しく思いました。
次に、小笠原流礼法の伝書からお好きな一文を抜粋して意味を説明した後、ご家庭やお仕事場において、その教えをどのように活かしていらっしゃるかを4名の方々に発表いただきました。

たとえば、最初に発表なさった方は、「軽きものをば重きもののように心得て持つべし。
重きものをば軽きもののようにしなしたるがよし」という伝書の一説について語ってくださいました。
その方はこの教えから、ご自宅でお食事の準備をするさい、「小皿から大皿にいたるまで、すべての食器類を両手で扱う」と決めて日々、実行なさっているそうです。

三番目に発表なさった方は、「再進を請けるときは次の上に一礼して 次の下の請ける間は少し待つこころをして菜などいろいて下の者再進を請けてより喰うべきなり」の一説を取り上げられました(おかわりをいただくときは、上座の人に一礼し、下座の人のおかわりが運ばれてくるまでの間はおかずなどをいただいて待っているという心得)。
現在、高校2年生なので、クラブ活動においては、上級生にも下級生にも配慮を欠かさない心得をこの教えから学び、実行なさっているとのことです。
いずれの方も、ご自身のことばで語られた素晴らしい発表でした。

途中からクラスをご担当いただいている総師範の先生にバトンタッチをし、ご挨拶をして教室の部屋を出たのですが、私のすぐ後につくようにしながら受講生全員が建物の外までお見送りにきてくださったのです。
そのお姿から、受講生同士がひとつにまとまる、素敵な和が見えたように感じています。
門下の方々にお会いするたび、礼法をお伝えする喜びや幸せを頂戴し、感謝するばかりです。
これからも時折、他のクラスも含めて教室を訪れてみたいと思います。

IMG_7576さて、以前のブログにも記しましたが、7月30日は「難(7)が去(3)る(0)」という語呂合わせから、梅干しの日とされています。
梅干しがお嫌いではないという方、今週末は梅干しを召し上がってみてはいかがですか。

お盆の時期

22120395_s東京では先週お盆を終えましたが、友人から「8月半ばに家族と京都へ行くのですが、一度も五山の送り火を観たことがなく、どちらかで少しでも観ることができれば嬉しいのですが…」とのご相談を受けました。
すぐに京都のお世話になっている方にご連絡を差しあげたところ、知る人ぞ知る、貴重で細やかな情報を教えていただくことができました。

さて、お盆といえば先週のお稽古のさい、お盆の時期について門下の方から教えていただくことがありました。
関東は7月13日から16日が基本と思っていたのですが、その方のお住まいの地域(埼玉県のある地域)では、7月25日から27日までがお盆期間と伺いました。
おばあさまに時期の違いを尋ねた折には「周辺は農業をしているお宅が多く、繁忙期でもあるため、お盆の時期を少しずらしている」との説明をお聞きになったそうです。
ご自宅からお墓までは数分の距離にあるので、迎え火は焚かず、きゅうりや茄子で乗り物を作って供えることもせず、提灯を持ってお墓にご先祖様をお迎えに行く。最終日も提灯でご自宅からお墓までお送りするとのことでした。
「こどもの頃、お盆は家族や親戚が集まってご馳走をいただく、一年で最も楽しく特別な期間でもありました」と嬉しそうな表情で語ってくださったので、その思いがこちらにも届いてまいりました。

このように、今日が盆入りという方々におかれましては、ご先祖様をお迎えになりながら素敵なひとときをお過ごしになりますようお祈りいたします。

虎杖

24260066_s久しぶりに訪れた都内の日本料理で、八寸の中に初めて聞く食材がありました。
その食材の名は「虎杖」。
この二字でなんと読むか、おわかりですか。

答えは、いたどり。
茎にあるまだらな斑点が虎の模様に似ており、杖の材料にもなることから、虎と杖の漢字が用いられたそうです。
また江戸時代、根茎を甘草ともに煎じて夏の飲料とされました。
根は漢方で虎杖根(こじょうこん)といい、利尿や通経薬などに活用されています。

古くには、屠蘇散にも用いられていました。

IMG_2637当日は虎杖の佃煮を、ご飯を薄く伸ばして揚げたおこげと一緒に美味しくいただきました。
知らない食材と出会い、さらにそのルーツを知ることは楽しみにも繋がります。

ところで、虎杖の花ことばは回復。
ここのところ、体調を崩していらっしゃる方が多いようですが、皆様が健やかにお過ごしになれますように。

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