気づきと行動

何かをきっかけとして、人は今まで気づかなかったことに意識が向くことがあります。
あるいは、人から与えられたことではなく、自分の内面から生じる力によって起こる気づきもあるでしょう。
いずれにしても、気づくことで、大事に至る前に防ぐことができる状況は日常の中に多くあるのではないかと思います。

20210125また、気づきは相手や周囲へのこころ遣いにもつながります。
ただし、気づきの先に、行動に移すことができないと、気づきを活かせない場合があります。
たとえば、相手の表情から体調が悪いのではないかと感じたとき、いたわりのことばをかけたり、しなければならないことを手伝うなどして、相手の負担を軽くすることができるかもしれません。

そのようなとき、さらに気づきを深め、近くに他の人がいる場合は相手にだけ聞こえる程度の小さな声で思いを伝える配慮が必要なこともあるでしょう。

数日前、ある師範の方とお話したさいに「コロナ禍においても、常に私を励まし、お力添えをくださることに感謝しています」とお伝えしたところ、「私たちにできること、それは行動に移すことです」と頼もしい返答を頂戴いたしました。
そのおことばの根底に、私のこころに対する気づきを持ち続けてくださっていることを確信しています。
気づきと行動によって頂戴する温かなおこころに感謝するとともに、日々、私自身も気づきと行動を重ねてまいりたいと思います。

オンライン会議ならではの素敵

20210121オンラインでの打ち合わせやお稽古は何度かいたしましたが、数日前、ある交渉ごとに関しての会議をオンラインで行いました。
スタッフとは事前にしっかりと相談をしていましたが、どのような話し合いになるのか、少々不安でした。

まずは全員でご挨拶をしてから本題に入ったのですが、書類を画面で共有してくださる際に文字を大きく映してくださったので大変見やすく、眼鏡をかける必要性がありませんでした。
さらに、画面が固まってしまったり、相手の声が聞こえなかったりということが何度かありましたが、そのようなすらすらと進まない時間があることで、お互いがこころを配りながら話し合いができたとも思えたのです。

また、参加された方の背景の画像がとても美しく、会議終了間際にスタッフの一人が「後ろの背景、とてもおしゃれですね」というひとことで、最後まで皆様の笑顔をたくさん拝見することができました。

このたびの会議は、話し合うべき用件を越えて、皆様とのこころの交流を深めることができました。
その根底には、相手の方々が私たちの思いに寄り添おうとしてくださる優しいお気持ちがあったからこそと思います。
オンラインでのコミュニケーションには、対面時以上に状況を察する力や思いやりが欠かせないのではないでしょうか。

これからも新たな環境における人間関係を円滑にするきっかけを、ひとつでも多く見つけていきたいと思います。

自由とは

20210118少し前ですが、尊敬する女性の一人、作家の塩野七生さんを久しぶりにテレビのインタビューで拝見いたしました。
おしゃれで、取材に対してご自身の意思をしっかりとお伝えになるお姿は、いつ拝見しても素敵です。

塩野さんはイタリアにお住まいですが、イタリアから新型コロナウィルスに関する様々な事柄を語っていらっしゃいました。
なかでも、日本人に対して「自由とは失敗をしてもよいということ。失敗を恐れない生き方をすることで上に向かうことができる」とおっしゃっていたことが印象的でした。
日本人の気質として、特に集団のなかで決定しなければならないことに対して、「絶対」あるいは「確実」でなければものごとを進めにくいと考えがちですが、それゆえに機を逸してしまうことがあるとお伝えになりたかったのではないかと拝察いたします。

自は「おのれ」、由は「よる」。
いくつかの選択肢がある中で、自分の意思で決める。
その結果、思った通りにならないことは日常生活のなかで少なくありません。
そのようなとき、できるだけ同じ過ちをしないようにと反省することは大切ですが、それだけでなく、その結果から逃げずに置かれている状況を真摯に受け止め、新たな挑戦と努力を重ねることで上に向かうことができるのではないでしょうか。

また「人間性に反すると長続きしない」という塩野さんのおことばも胸に残り、他者を気遣う優しいこころの大切さを改めて教えていただきました。
皆様は、「自由とは何か」と尋ねられたら、何とお答えになりますか。

俗語

以前から耳にはしていたのですが、ここのところテレビなどを通して聴く頻度が増えたと思うことばのひとつである「エモい」。
emotionalから作られた日本の俗語で、感情が動かされたとき、具体的に表現できないけれどこころが揺さぶられてなんともいえない気持ちになるときなどに使うそうです。

20210114俗語といえば、不都合な状況を表す「ヤバい」はかなり前から使われていますが、この表現は厄場という、牢屋や看守を意味することばがもとになっているそうです。
そのことからも決して品格があることばとはいえないのです。

具体的な意味を直接表現しない俗語のほうが、各自の持つイメージで思いを伝えやすいと感じ、ゆえに用いやすいということばもあるでしょう。
年齢を重ねても、意欲的にビジネスや芸術などあらゆることに関して新しいものも取り入れ、若い世代の方々の心情をできるかぎり理解したいと考えています。
一方で、直筆の文字を認めるよりもSNSを好む傾向が高まっているように、簡略化することで情緒や美しさが失われる可能性があることを、礼法を通じて伝えたいと思えてなりません。

「エモい」は「素敵」と感じることに用いられることがあるそうです。
が、これからも私は「素敵」を好んで使用してまいりたいと思います!

新年に願うこと

20210107(1)新たな年を迎え謹んで年頭のご挨拶を申しあげます。

皆様におかれましては、年末年始をどのようにお過ごしになりましたか。
おそらく多くの方々は、ご自宅で静かにお正月をお迎えになったのではないかと存じます。
私は事情により、通常と変わらないペースで早めの時間に起床していましたが、とはいうものの、日中はゆったりと仕事をしたり、年末までに終えられなかったカーテンの洗濯をするなど、充実した時間を過ごすことができました。

さて、1月7日は人日の節供。
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これら七種の草をお粥にして食べますが、お正月の間、美味しいものやお酒などをたくさんいただいて疲れた胃腸をいたわるためにも好ましい風習といえましょう。
七草には、利尿、整腸、解毒などの作用のほか、喉の痛みや咳にも効果があります。
七草粥を食べることで邪気を祓って無病息災や長寿を願うことを、特に今年は積極的に行うとご自身の気分転換にも繋がるのではないかと思います。

20210107(2)今日は「人の日」でもあります。
七草粥を食することで、自分だけでなく他者の命の尊さをも考え、自分の行動を見つめ直すきっかけとして、一日を大切にお過ごしになってみてはいかがでしょうか。

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