お正月の準備

昨年の今頃にもふれましたが、12月13日は正月事始めのすす払いの日。
この日は、旧暦の鬼宿日で婚礼以外に関することには縁起がよいとされていました。

水引まだ大掃除は行っていませんが、12月の直門のお稽古ではお正月に関することを学び、復習するだけでなく、お正月の準備を一緒にすることもあります。
土曜日と日曜日のお稽古では、小笠原家に伝わる1月1日から3日までの全ての日の調合が異なるお屠蘇に用いる漢方三日分をそれぞれ袋に分け、それらを鶴のお年玉包みに入れて水引を結んで仕上げました。
鶴のお年玉包みはお正月の時期に限って用いられるため、久しぶりの折形に苦戦されながらも皆様が楽しそうに作成されている姿は微笑ましいものでした。
漢方の香りは大変心地よく、「まだお屠蘇をいただいていないのに心身が浄化されるような気分です」というお声も嬉しく思いました。

お稽古が終わった後、六本木のけやき坂周辺を車で通ることがあったのですが、今までにないほどたくさんの人で賑わっていました。
最初は何かのイベントがあるのかと思っていたのですが、しばらくすると、坂の両側に煌めく木々のイルミネーションとその間に浮かび上がる東京タワーをスマートフォンやカメラで撮影することが目的であるとわかりました。
白色と青色のLEDで装飾された木々は大変美しいものではありますが、クリスマスの後に何となくお正月を迎えてしまうのではなく、古来より続くお正月の準備に、例年よりも少しだけ多く時間を費やしていただきたいとも感じました。
13日からお掃除を始めてみてはいかがでしょう。

継承会

年に2回、大阪の経済界の方々を中心に、小笠原流礼法の勉強会と懇親会を開催させていただいています。
会員の方々の奥様も多く出席してくださり、回を重ねるごとに和が深まっています。

会の立ち上げ時にお力添えくださった方々が、末永く次の世代に渡るまで会が存続するようにと、この会を継承会と名付けてくださいました。

IMG_1657このたびは大阪市内の日本料理店において、二つのお部屋をつないでお席をつくっていただきました。
お食事前に1時間ほど、基本動作、お正月に関すること、和食に関する作法をお話いたしました。

お食事中は「今までおしょうゆをつけたお刺身は左手を受け皿のようにして食べていた」、「お箸を持ってから器を取り上げていた」など、お料理が出されるたびに様々なご意見を拝聴することができました。
お刺身は、おしょうゆ皿を手に取ってからおしょうゆをつけて食べる。
器は右手で取ってから左手でしっかり持ち、それから箸を取り上げる。
このようにすると粗相が少なく、美しくお食事をすすめることができます。

IMG_1647会員の方同士、日頃から親交を深めていらっしゃることもあって終始笑いが絶えず、会話が弾み、デザートをいただき終えたときは開始からすでに4時間ほどが経過していました。
宿泊先のホテルに到着すると、各所にクリスマスの飾り付けがされており、ますます幸せな気分に!
翌朝は少し早起きをし、ゆったりとした空間で美味しい朝食をいただくこともできました。

来年も継承会の皆様とお目にかかれますことをこころ待ちにしております。
開催にあたり、特にお世話になりました方々に心底より感謝申しあげます。

第3回聖徳会ランチ

8ヵ月ぶりに都内にて、聖徳会で小笠原流礼法を学んでくださっている方々とランチをご一緒いたしました。
以前にもご紹介いたしましたが、聖徳会とは千葉県松戸市と茨城県取手市にある、聖徳大学附属の高校を卒業された方々を対象にした小笠原流礼法宗家本部主催の教室です。
残念ながら大学4年生は欠席でしたが、すでに社会人の方々、大学1年生から3年生の方々が参加してくださいました。

IMG_1582大学が遠方に移転したため、一人暮らしをしている大学2年生の方は、なんと片道3時間かけてお教室に、また本日のランチ会にも出席してくださっていることを伺い、感激いたしました。
また教室に通い始めたきっかけ、続けてくださっている理由を尋ねると、ご家族の勧めだけでなく、ご自身が高校在学中に礼法の授業を通じて礼法が好きになり、中途半端で終わりたくないと教室に通い始めたという声が多く、嬉しさでこころが高鳴りました。

少し前に聖徳会の教室を訪れた際、全員から礼法に対する思いを語っていただいたときにも、大学生でありながらしっかりとした考え方と、何よりも礼法が好きで学んでくださっている姿を拝見し、ことばでは表現できないほどの感激と光栄な気持ちで胸が熱くなりました。

全員の笑顔、本当に可愛らしくて素敵なのです。
一緒に過ごす空間が和んでいるのです。
IMG_1590お食事の後、皆様からサンタクロースの衣装を着たミッキーマウスとミニーマウスを頂戴したのですが、それぞれの足には、なんとミッキーとミニーのサインがしてあり、手には小笠原流で学んだ花包みを持っていて、事前の準備に費やされた時間が感じられました。

礼法を通じたこの素晴らしい和をこれからも大切にしていきたいと思います。
いつも指導にあたってくださる師範の先生、参加くださった方々に深く感謝いたします。

そばランチとユニバーサルスタジオ

友人から「おすすめのそば会席のお店で是非ランチをご一緒しませんか」と嬉しいお誘いをいただきました。
ご案内いただかなければわからないひっそりとした場所、風情のあるお店の雰囲気。
お食事を頂戴する前から期待が高まりました。

ユニバーサルスタジオお店のご主人のご実家は、そばボーロの老舗とのこと。
北海道産のそば粉、地元のお野菜、そのほかにも旬の食材が用いられ、見た目にも美しいお料理はどれも趣向に富んでいて、美味しく頂戴いたしました。
店内は満席のにぎわいでしたが、時折、ご主人が席までいらして食材との出会いやお料理の説明をしてくださいました。

そば団子のデザートをいただいている頃に再度、ご主人が席までいらしたのですが、終始、気さくにお話をなさる明るいお人柄がお料理にも表れていました。
「USJ(ユニバーサルスタジオ)の入場料をご存じですか」とご主人から尋ねられ、私たちは答えることができませんでした。
「本日召し上がったランチのお値段と同じなのです。お客様のお財布から出される金額の重みはどちらも同じ。だからこそ、我々もUSJで体験するような感動や喜びをお客様に伝えられるように努めなければならないと考えています」というおことばから、謙虚なお気持ち、さらには仕事に対して真摯に向き合っていらっしゃることへの誇りをお持ちであるとも感じました。

このようなこころがけは、どの分野の仕事にも通じるのではないでしょうか。
常に仕事に対して真摯に取り組み、誇りを持ちながら過ごしていきたいと思います。

阿弥陀如来坐像の目線から感じること

真言宗泉涌寺派総本山泉涌寺の塔頭寺院である即成院ご住職のもとへ久しぶりにご挨拶に伺いました。

阿弥陀座像寛治8年(1094)に造られたという来迎の阿弥陀如来と二十五の菩薩があり、寺伝では恵心(源信)僧都作といわれ、近年は平安時代の代表的仏師、定朝とその弟子による優品とされているそうです。
阿弥陀如来の高さは5.5メートル、二十五菩薩は像高が150センチ。
阿弥陀座像と二十五の菩薩の姿は、極楽浄土の世界を立体的に描いたもので国の重要文化財に指定されています。

IMG_1458「今年は恵心僧都一千年忌ですので、是非、天上台までお上がりください」というご住職からのありがたいおことばで、笹屋伊織女将でいらっしゃる友人の田丸さんとともに写真の高さまで上がる機会を頂戴いたしました。
ちなみに、恵心僧都とは、平安中期の天台宗の僧で浄土教思想の大成者。
ご住職は「阿弥陀如来座像の目線から日頃、お参りする高さを見ることで何かを感じていただければ…」ともいってくださいましたが、穏やかな阿弥陀座像の表情からパワーをいただきながらの景色は、暖かな空気に満たされ、視界が広がったように思います。

駆け足で過ごした一日でしたが、山内の美しい紅葉を愛でることもでき、お世話になった方々に感謝いたします。

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