風俗博物館
過日は以前から気になっていた、風俗博物館(京都府京都市下京区)に伺うことができました。
古代から近代にいたるまでの日本の風俗・衣裳が1/4の縮尺での具現化展示されていることより、平安時代の服飾の流れをわかりやすく理解できます。
本年2月4日から5月31日までは、かさね色目、婚礼支度、重陽の節供など、小笠原流礼法を学ぶ者にとっても学びの多い展示がされています。
裳着といって、平安時代の女子の成人式にあたる儀式(成人して初めて裳をつける)に関して、裳の腰を結ぶ「腰結」の役になる人は、男子の元服のさいの「加冠(元服のさいに冠をかぶせる役)」に相当する大切な役でした。
裳着の年齢について、一定はしていませんでしたが、12歳から14歳の頃に吉日を選んで行われたようです。
四季のかさね色目については、平安時代は現在よりも絹糸が細いため、薄い織物がかさなることによって透けて見える色合いは大変優美であったことも改めて感じました。
梅重ね、桜重ねなど、自然の草木花の色をグラデーションやコントラストで表現すること、本当に素敵です。
重陽の節供については、不老長寿を願って菊酒を飲み、その傍らには小さな赤い茱萸袋がかけられているところも可愛らしくて感激いたしました。
次の展示の時期はまだ未定のようですが、是非次回も伺いたいと思います。