新茶

茶摘みは年に4回ありますが、特に立春から数えて八十八日目(今年は5月2日)、八十八夜に摘まれたお茶を新茶、一番茶などと呼びます。
その年の最初に生育した新芽を摘み採ってつくった新茶を飲むと昔から「無病息災長寿めでたし」といわれ、新茶は縁起物としても扱われてきました。
八十八を組み合わせると「米」になることからも、この日は農耕にかかわる方々にとって重要であったことが推察できます。

鹿児島県は3月下旬から4月上旬頃、静岡では4月中旬頃から5月中旬頃、京都府では4月下旬頃など、産地によって収穫の時期が異なります。

IMG_5451茶道においては、5月に収穫された新茶を詰めた茶壷を涼しい場所で保管し、11月になると茶壺の封を切り、臼を碾いて粉末にして茶を点てる行事を「口切の茶事」と呼びます。
したがって茶道において抹茶の新茶をいただく時期はまだ先ですが、最近は5月に新茶として抹茶を販売されるところも増えていると聞きます。

たとえば近頃は雑誌等でホテルやカフェで抹茶を使ったお菓子のアフタヌーンティーをいただけるという記事を頻繁に拝見します。
抹茶を用いたお菓子が大好きなのですが、先日あるお店でいただいた抹茶のアイスクリームは濃厚で香りが高く、あまりの美味しさにことばよりも先に笑みがこぼれました。

IMG_5461また本日は、あるホテルにおいて期間限定で販売されている抹茶スコーンをいただき、朝から上機嫌です(笑)
このようなわけで、私にとって新茶は素敵なもののひとつです。

皆様も無病息災を願い、新茶を積極的に召し上がってみてはいかがでしょう。

濱野先生のフランス共和国農事功労章シュバリエ受勲を祝う会

昨日、料理研究家でいらっしゃる濱野昌子先生がフランス料理における多大なご功績により、フランス共和国農事功労章シュバリエを受勲されたことへの祝賀会が帝国ホテルにて行われ、日頃お世話になっている知人、友人の方々にお目にかかることもできました。

IMG_5406濱野先生は優美な紫の着物姿で登壇なさり、凛とした美しい姿勢とユーモアを交えたお話から、会場内には優しい空気が漂っていました。
高校時代、ご自宅でクリスマスパーティーを開かれたさい、ご友人が喜ぶお顔をご覧になり、お料理が人を幸福にすると感じられ、子育てが一段落された頃より「自宅でつくるホテルの味」をコンセプトに、日本で初めてサロン形式でのお料理教室を始められたということです。
また濱野先生はおじさま(故松平博雄氏)からの影響でフランスのチーズに関しても普及に努められ、チーズ鑑評騎士の会の理事でいらっしゃいます。
フランス料理を気軽にいただける昨今と比べて、戦後は食材を確保することも大変だったわけですから、濱野先生のご苦労は計り知れないものがあります。

IMG_5408人生の大先輩でいらっしゃる濱野先生の「令和の時代になってもまだ引退はいたしません」「花を咲かせたい」というおことばに会場内から拍手がわき上がり、人とのご縁を大切になさるおこころがけに感服いたしました。

さらには会場内を何度も回って皆様とご挨拶をなさるおこころ遣いに、痛み入るばかりでした。

IMG_5409着席ブフェ形式でしたが、お料理は美味しいだけでなく盛りつけにも趣向が凝らされ、帝国ホテルのスタッフの方々のおこころが感じられました。
ご子息からの感謝のおことばに、笑顔で深くうなずかれていたことも印象深く、濱野先生を心底から素敵な方でいらっしゃるという思いと、文化は人によって作られ伝えられていくことを再認識するひとときでもありました。

濱野先生から頂戴した皆様とのご縁をこれからも大切にさせていただきたいと思います。

気づかせない配慮

出張であるホテルに滞在したさいのことです。

0516今年開業したホテルで、エントランスは竹を用いた和の趣が感じられ、ガラス窓から差し込む太陽の光で開放感あふれる広々したロビー。
客室はシックでありながら、歯ブラシやヘアブラシなどのアメニティグッズは一枚の紙で包まれ、紐でかたわな結び(片方だけ輪をつくる結び方)がされていて嬉しく思いました。

チェックアウトを済ませ、スーツケースを引きながらホテルのエントランスを出て駅に向かう途中のことです。
横断歩道を渡りかけていたとき、そばに止まっていたはずのトラックが急に後方へ移動して目の前まできた瞬間、1人の男性が駆け寄ってトラックを止めてくださいました。
その方はホテルエントランスにいらしたホテルのスタッフでしたが、完全に私の姿が見えなくなるまで見守ってくださっていたのでしょう。
そのことを全く感じさせず、危険なときにだけ駆け寄ってくださる慎み深い行動に感激いたしました。

IMG_5370このたびのことから、こころから発する行動の素敵さを教えていただきました。
次回も出張のさいには同じホテルに宿泊し、お世話になったスタッフの方にお目にかかれますさいにはお礼をお伝えしたいと思います。

淡路ユースフェデレーション

株式会社パソナグループが昨年から続けられている「Awaji Youth Federation(淡路ユースフェデレーション)」。
次世代を担う世界の若者が淡路島に集い、学び、議論を交わすことで、新産業を生み出す人材を育成することを目的としたプロジェクトです。
file2今年2月より始まった第2期は、83カ国から1000名を超える方々が応募なさったそうです。
起業経験者、弁護士、各国政府職員、アーティストなど24名の外国籍フェローが選抜され、日本人のフェローも合わせて23カ国からの出身者、計27名のフェローが各自の専門知識や経験を活かして、淡路島の地方創生に向けたイノベーション創出に挑戦されています。

昨年に続き、今年も日本文化の一端を理解いただくために淡路において講義を行いました。
アジアだけでなく、ヨーロッパ、アフリカ、南米などからも参加されていますが、1期生同様に2期生も日本文化に興味を持っている方が多く、素晴らしい時間を頂戴いたしました。

file3特に興味を示してくださったことはお辞儀です。
なぜ日本人がお辞儀をするのかという理由をお伝えすると、ほとんどの方が大きく頷きながらメモを取っていらっしゃいました。
翌日、スタッフの方から「講義の後、皆が集まってお辞儀の練習を行っていました」と伺い、喜びが増しました。

このたびの講義では様々な気づきもいただきました。
たとえば、優しさや聡明さというのは、お会いした瞬間にその人の表情を含めた姿全体から感じられることを改めて学びました。
誰に対しても、どのようなときも、素敵な姿で相手に接することができるように心身を磨いていきたいものです。

IMG_5333講義後にはレストランで夕食をご馳走になったのですが、テラスから眺めた夕日が何と美しかったことでしょう。
お世話になった方々にこころより御礼申しあげます。

令和の素敵

新たな令和の世を迎えましたことを謹んでお慶び申しあげますとともに、国土安穏と万法和楽をこころよりお祈りいたします。

今までにない長期のお休みを過ごされた方も多くいらっしゃることと存じます。
連休前半は天皇陛下の御退位ならびに御即位に伴う儀式等をテレビで拝見し、門弟の方々へのお稽古、友人や知人との会食、映画鑑賞のお招きにもあずかり、さらにはIMG_5287家内の掃除をすることができ、充実した日々を過ごしておりました。
ある国の大使館関係の方とお会いしたさいには、「日本人は太陽、海、山など、あらゆる自然の現象に神という存在を感じ、敬い、そのことから年中行事が始まって現代に受け継がれているのではないでしょうか。我々の国でも自然は重要視されていますが、木々や風と同じく、人間は自然の一部として存在すると考えられているのです」という、大変興味深いお話を拝聴いたしました。

連休後半は自らの過失により怪我をしてしまい、お稽古を延期するなどのご迷惑をおかけいたしましたこと、この場をお借りして深くお詫びいたします。
そのようなわけで、救急外来で病院へ行ったのですが、限られた人数で来院者を丁寧に診てくださる医師や看護師の方々に感服いたしました。
院内処方の薬を届けてくださる薬剤師の方は、電話をかけると別の建物から薬を届けてくださるのですが、何度も外来受付との往復されているのにもかかわらず、全く周囲に慌しさを感じさせないのです。
恐らく、それぞれの患者さんに対して誠意をもって、穏やかな笑顔で丁寧に説明をしてくださるからではないかと拝察いたします。
人の優しさが信頼関係を築くうえで欠かせないことを学ぶ場でもありました。

IMG_5316連休中にいただいた数々の素敵なご縁に感謝いたします。
長期の休日が五月病を招きやすいなどともいわれますが、皆様におかれましては無理をなさらず、お健やかにお過ごしくださいませ。

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